食事は健康管理の第1歩です。猫にとって最適な食事とは、必要とする栄養素をバランス良く含んだものをとることです。成猫では個体の体重差もあるため、1日に必要な維持エネルギー量が体重により異なりますので、猫に合ったエネルギー量を与えましょう。
仔猫が生まれたり、買ったりしたら迎え入れるための準備を整え、仔猫の発育やライフステージに合わせた給餌や予防接種などしていく必要があります。
仔猫は普通、成猫になるまで8ヶ月?12ヶ月かかりますが、その1年間で得る栄養の量によって、骨格、筋肉、神経系統、そして健康状態が決まります。いくら大人びて見えても、1年経つまでは体の中ではまだ成長が続いています。外見に惑わされず、まる1年は、仔猫の成長と健康のために月令に合った高品質な食事を与えることをお勧めします。
骨や歯の発育のためにカルシウムとリンを、血液や筋肉の発達のためにたんぱく質を そして、仔猫が元気に遊びまわるのに必要なエネルギー源となる炭水化物と脂肪等を、それぞれバランス良く摂取できる食事を与えることをお勧めします。
生後3~4週目位までは母乳。その後5週?8週位から離乳食を与え市販の猫用離乳食を利用すると良いでしょう。2?3ヶ月位になったら月令に合った猫用キャットフードを与えてください。
妊娠中の母猫、産後の母猫にとってはすこやかな仔猫を生むため、育てるためにとても重要な時期となります。この時期では、母親の栄養量は普通のときの約2倍も必要とします。妊娠中の栄養摂取が悪い場合には、胎児の発育にも影響がでて、生まれる子が虚弱や死亡する原因にもなります。また産後においては、生まれてきた子たちの授乳期になりますので母乳の分泌も不足して仔犬が栄養不足になることがあります。したがって十分な健康管理をするとともに、胎児の発育にともなって、その量も増やし高蛋白かつ、その他、ビタミン、ミネラル(カルシウムを十分に)などバランスのとれた食事を与えるようにしてください。
尚、妊娠中の食欲不振や産後の栄養補給としてペット用のサプリメントを使用して栄養バランス・健康維持を図ることもお勧めします。
成猫の食事には成猫用ドライフードを与え、肥満猫にはカロリーが少なく、食物繊維の多いフードを与えます。また、食事量には体重等により個体差がありますので、それに合わせて与えることをお勧めします。
低カロリー、低脂肪で消化しやすい高齢猫用フードが市販されています。高齢猫では健康管理に細心の注意が必要であり、日々の食欲、元気の有無、排便、排尿などに応じて食事の内容、分量、回数などを調節することをお勧めします。
●ネギ類
たまねぎや長ネギ、ニラ、ニンニク等は、赤血球中のヘモグロビンを変化させる成分を含んでいます。食べた量によっては赤血球を破壊してしまうことがあり、貧血の原因となります。(ネギ類などの有毒成分は、加熱しても破壊されません)
●貝類・豆・ナッツ類
消化が困難なので与えてはいけません。
●その他
鶏や魚の骨、生肉、生魚、生卵白、カフェインを含むもの、塩分や糖分を多く含むもの、香辛料、チョコレート、アルコール、未加熱のワラビ、ジャガイモの芽、ふぐの内臓、生イカ、なども与えてはいけません。